黄鶯睍睆(うぐいすなく)の意味とスピリチュアルな過ごし方

季節の移ろいから感じる美しさや心の機微は、私たちの内なる神性とリンクし、魂からのメッセージを受け取りやすくしてくれます。
そして、日本の暦には「七十二候」と呼ばれる、季節の移ろいを細やかに表現する方法があります。
この暦は、一年を二十四の節気に分け、それぞれの節気をさらに三つに分けたものです。
この記事では、二十四節気の立春の時期の次候、七十二候(しちじゅうにこう)の黄鶯睍睆(うぐいすなく※以下かな略)がどんな時期かについて触れていきます。

黄鶯睍睆の意味とどんな時期か
黄鶯睍睆の意味
黄鶯睍睆は、ウグイスの「ホーホケキョ」という鳴き声が聞こえ始める時期を指します。
この時期には、春の訪れを告げるように、ウグイスの美しい鳴き声が森や庭に響き渡ります。ウグイスの声は、冬の終わりと新しい季節の始まりを感じさせ、自然界に春の息吹が広がることを知らせてくれます。
黄鶯睍睆の時期
黄鶯睍睆は、二十四節気の立春の時期の次候、七十二候の一つで、2月9日~2月13日頃のことです。

黄鶯睍睆にちなんだコラム
鶯(ウグイス)は、日本人にとって特別な存在
「ホーホケキョ」という鶯の美しい鳴き声は、古くから和歌や俳句にも詠まれることが多く、日本人の心に深く根付いていますね。
今回は、そんな鶯についてちょっと詳しく調べてみましょう。
鶯には、どんな特徴があるの?
オスとメスで見た目が大きく違うわけではありませんが、その羽色は意外にも地味なオリーブ色です。
また、鶯は藪の中を好むため、姿をはっきりと見る機会は少なく、その声で存在を感じることが多い鳥。
特に、春先になるとオスが「ホーホケキョ」と美しいさえずりを響かせ、繁殖期の鳴き声を聞かせてくれますね。
ところが、この鳴き方は練習が必要で、若いオスは最初は上手に鳴けないため、何度も練習を重ねて初めて鳴くことができるようになるそうです。
鶯は、春の気配を私たちに届けてくれる
鶯は、日本の詩歌や文学において特別な存在と考えられています。 たとえば、『万葉集』や『古今和歌集』には鶯を詠んだ歌がたくさん登場し、春の訪れを感じさせる象徴として大切にされてきました。
また、鶯は「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれ、冬の終わりと春の到来を知らせる鳥としても知られています。
春に食べたい、日本の伝統菓子「鶯餅(うぐいすもち)」は、鮮やかな緑色であることが知られていますね。
しかし鴬餅の本来の色はどんな色なのかというと、実はきな粉色の黄土色でした。
そのため茶色の鳥である鶯にちなんで、鴬餅と名づけられたそうです。

鶯にちなんだエピソードあれこれ
1.「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」
これは、豊臣秀吉の性格を表す俳句として有名ですね。
「鳴かぬなら」という表現を使った句には、以下の3人の性格が良く表されています。
・織田信長「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」
・豊臣秀吉「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」
・徳川家康「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」
これらの句は、戦国三英傑の性格を端的に表した句であることをご存じの方は、少なくないでしょう。

2.「鶯の初音(うぐいすのはつね)」
鶯の初音とは、その年のはじめに聞こえる鳥や虫の鳴き声のことですが、いつ頃から何処で聞こえるようになるのでしょうか?
まずは、2月下旬に九州地方、四国地方の一部や関東地方の一部から始まってきます。
続いて、3月 10 日頃に中国地方、四国地方、近畿地方、東海地方、関東地方、東北地方南部太平洋側 を結ぶ地域に到達。
3月 20 日頃には、北陸地方北部から東北地方太平洋側を結ぶ地域へと進むようです。
その後、 東北地方を北上し4月下旬に北海道地方に達します。
鳥たちの鳴き声が聞こえてくるのと同時に、厳しい冬も終わりを告げ、過ごしやすい季節がやってくるでしょう。
春を探しに行ってみよう
鶯は、その美しい鳴き声で日本の春を彩る特別な鳥です。 古くから和歌や文学に登場し、日本文化の一部として愛され続けてきました。
日常の忙しさから離れて、季節の移ろいを感じるきっかけとなりそうです。
もしも、春の訪れを実感したい時には、ぜひ静かな場所で鶯のさえずりに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
黄鶯睍睆のスピリチュアルな過ごし方
黄鶯睍睆のスピリチュアルな過ごし方は、立春のスピリチュアルな過ごし方に準じます。
立春の魂と繋がるテーマは「新しい自分へ向かい始める」です。

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