七十二候 一覧
七十二候 一覧
春
1東風解凍
冬に凍った分厚い氷が春風(東風)に吹かれて薄くなっていくころ。
2月4日頃
2黄鴬睍睆
ウグイスの「ホーホケキョ」という鳴き声が聞こえ始めるころ。
2月9日頃
3魚上氷
温かくなり薄くなった氷の割れ目から、魚が飛び跳ねるころ。
2月14日頃
4土脉潤起
雪は雨に変わり凍った地面も溶け出します。土が潤うころ。
2月19日頃
5霞始靆
山が霞を幻想的にまといます。「霞」は春の季語。
2月24日頃
6草木萌動
「萌」は草木が芽を出すの意。待ちに待った春の始まり。
3月1日頃
7蟄虫啓戸
冬の間、地中にこもっていた虫たちが戸を開けたように地上に出てくるころ。
3月6日頃
8桃始笑
桃の花が咲き始めます。「笑」は「咲く」の意。
3月11日頃
9菜虫化蝶
「菜虫」は青虫。蝶になり羽ばたき始めるころ。
3月16日頃
10雀始巣
雀が巣をつくり始めるころ。
3月21日頃
11桜始開
桜が咲き始めます。
3月26日頃
12雷乃発声
季節の変わり目で大気が不安定になり、春雷がとどろくころ。
3月31日頃
13玄鳥至
軒下に巣を作ることで知られるツバメが渡ってきます。
4月5日頃
14鴻雁北
冬を日本で過ごした雁が、北の大地へ飛び立ちます。
4月10日頃
15虹始見
雨上がりの虹が、春の柔らかい光を映し出すころ。
4月15日頃
16葭始生
「葭」は植物の葦のこと。水辺の葦が芽を出しはじめるころ。
4月20日頃
17霜止出苗
このころには霜が降りなくなり、稲が元気に成長します。
4月25日頃
18牡丹華
牡丹(ボタン)が大きな花を咲かせるころ。
4月30日頃
夏
19蛙始鳴
カエルが田んぼで「ケロケロ」と鳴いているのが聞こえます。
5月5日頃
20蚯蚓出
地中に隠れて冬を乗り越えたミミズが、活動を始めるころ。
5月10日頃
21竹笋生
土のなかからタケノコが顔を出します。
5月15日頃
22蚕起食桑
蚕が卵から孵化し、盛んに桑の葉をかじります。
5月21日頃
23紅花栄
紅花が咲き始めます。咲き始めのこのころはまだ黄色い花。
5月26日頃
24麦秋至
麦が収穫期を迎えます。
5月31日頃
25蟷螂生
カマキリが一斉に卵から孵化し、餌を求めて動き回ります。
6月6日頃
26腐草為螢
夜になると蛍が飛び交います。
6月11日頃
27梅子黄
青かった梅の実が黄色く色づくころ。
6月16日頃
28乃東枯
紫色の花「靫草 (うつぼくさ)」が枯れるころ。冬至に咲く珍しい花。
6月21日頃
29菖蒲華
水辺に花菖蒲がきれいな紫色の花を咲かせます。
6月27日頃
30半夏生
「半夏」という不思議な形をした草が見つけられます
7月2日頃
31温風至
熱い風が吹き、日ごとに気温が高まります。
7月7日頃
32蓮始開
蓮の花が咲き始めます。
7月12日頃
33鷹乃学習
鷹のヒナはだんだん飛ぶのがうまくなり、次々に巣立っていきます。
7月17日頃
34桐始結花
桐が花をつけ始めるころ。
7月23日頃
35土潤溽暑
日本の夏らしい蒸し暑さを感じるころ。
7月28日頃
36大雨時行
天高く立ち上る入道雲が、夕立を連れてきます。
8月2日頃
秋
37涼風至
涼しくなり、秋の気配を感じます。
8月7日頃
38寒蝉鳴
ヒグラシが鳴き始めるころ。
8月13日頃
39蒙霧升降
朝の早い時間、山や湖に行くと霧が立ち込めている風景が見られます。
8月18日頃
40綿柎開
ワタが黄色い花をつけるころ。
8月23日頃
41天地始粛
夏の暑さが収まり、秋らしい涼しさを感じられる気温になります。
8月28日頃
42禾乃登
稲をはじめとした穀物が、豊かに実る季節。
9月2日頃
43草露白
朝晩と昼間の気温差が大きくなり、草に露がおります。
9月8日頃
44鶺鴒鳴
セキレイが鳴き始めるころ。
9月13日頃
45玄鳥去
春とともにやってきたツバメが、温かい場所を求めて移動を始めます。
9月18日頃
46雷乃収声
春から夏にかけては威勢のいい雷も、秋は収まります。
9月23日頃
47蟄虫坏戸
虫たちが寒さを敏感に感じ取り、冬に備えて土にこもるころ。
9月28日頃
48水始涸
稲の刈り入れのため、水を抜いて田んぼを乾かします。
10月3日頃
49鴻雁来
雁が冬を連れて北から渡ってきます。
10月8日頃
50菊花開
菊が花を咲かせるころ。
10月13日頃
51蟋蟀在戸
「蟋蟀」はコオロギのこと。秋の虫たちの合唱が聞こえます。
10月18日頃
52霜始降花
霜が降りるのを見て、いつの間にか冬が近づいているのだと気づきます。
10月23日頃
53霎時施
小雨が降ったと思ったらすぐに止む。時雨の季節。
10月28日頃
54楓蔦黄
楓や蔦の色が変わり、黄や赤が山々を鮮やかに彩ります。
11月2日頃
冬
55山茶始開
山茶花(つばき)が咲く時期。
11月7日頃
56地始凍
寒さが一層厳しくなり、地面も凍り始めます。
11月12日頃
57金盞香
「金盞香」は水仙のこと。白い花びらをした上品な香りの花。
11月17日頃
58虹蔵不見
陽の光が弱くなり、雨上がりに虹が見えることも少なくなるころ。
11月22日頃
59朔風払葉
冷たい冬の風が吹くと、木の葉がかさかさと物悲しい音を立てます。
11月27日頃
60橘始黄
日本で古くから親しまれている橘の実が、黄色く色づくころ。
12月2日頃
61閉塞成冬
厚い雲が陽の光を閉ざし、寒さが本格化。
12月7日頃
62熊蟄穴
クマが冬ごもりのために穴に入っていくころ。
12月12日頃
63鱖魚群
サケが産卵のために海から川をのぼってくる光景が見られます。
12月17日頃
64乃東生
夏至には枯れた「靫草 (うつぼくさ)」はこのころに花を咲かせます。
12月22日頃
65麋角解
鹿の角が生え変わるころ。
12月27日頃
66雪下出麦
雪が降り積もる季節。麦は芽を出します。
1月1日頃
67芹乃栄
春の七草として知られるセリは、この時期によく育ちます。
1月6日頃
68水泉動
地中の氷が解け始めるころ。
1月11日頃
69雉始雊
雉が鳴き始めるころ。
1月16日頃
70款冬華
ふきのとうが雪の間から顔をのぞかせ、春の訪れを告げます。
1月21日頃
71水沢腹堅
1年で最も気温が下がるころ。
1月26日頃
72鶏始乳
鶏は本来、この時期から卵を産みます。
1月31日頃